HIGHWAY
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全国を網羅する高速道路は、暮らしや経済を支える重要な交通インフラです。
現在でも建設が進む一方、建設後50年を超える路線も徐々に増え、
今後の維持管理が大きな課題となっています。
私たちは、こうした社会基盤となる道路インフラが安全、円滑、快適に機能し続けるための
各種技術サービスを展開。対象となるのは、ITS(高度道路交通システム)をはじめとする
さまざまな交通管制システム、そしてその基盤となる通信ネットワーク・電源設備・道路照明設備や
ETC設備などです。それらを支えるために、建設から補修に関する研究・計画・調査・設計および
施工監理といったさまざまな専門サービスを提供しています。
INTRODUCTION RECORD
近年、高速道路へ歩行者や逆走車が誤って進入する事例が多発し、事故も発生しています。そこで首都高速道路において、実際に立入・逆走が多発している出入口を対象に、立入・逆走検知、警告システムの導入を目的とした詳細設計を実施しました。
侵入した歩行者・自転車や逆走車(バック含む)を自動検知し、同時に交通管制室へ通知、出入口の警告表示板とスピーカーで立入者に警告、さらに本線上の警告表示板で一般走行車にも注意喚起を行うシステムです。
本設計では、共同実験時に得られた検知条件等に関する知見をフィードバックし、センサーの設置位置や警告設備の設置位置の検討を実施しています。
具体的には、①センサーには検知エリアが設定され、エリア内の検知対象を確実に検知できるように、平面線形や縦断線形を留意し、センサーの設置位置を決定。
②設置位置付近に門柱等の既設構造物がある場合は可能な限りそれを利用して設置し、既設構造物が無い場合は単独柱を設けて設置するなど、予算・工事の効率化に留意。
③入口については、利用許可のされていない原付バイク(原動機付自転車)のナンバープレート読取のため、車両後方からの検知が必要となりました。この点において、入路付近には必ず情報板や案内標識用の既設門柱があるため、既設流用し設置。
④警告表示板、スピーカーは同一箇所に設置し、検知対象物の進入速度の違いを考慮し、検知時に警告表示が視認可能な位置となるように設置。
日本の大動脈である交通量路線である東名高速道路や新東名高速道路では、夜間や休日等の繁忙時において、サービスエリアやパーキングエリアなどの休憩施設の混雑緩和が求められており、その対応策が課題となっていました。
本設計では、休憩施設相互の利用状況を平準化することによる混雑緩和を目的として、電気技術開発がさまざまな設備・システムの検討~詳細設計までを行っています。
今回のプロジェクトでは、まずは各休憩施設において車種別の「混雑率」「滞在時間」「立寄り率」等の利用実態をリアルタイムで把握することが求められました。そこで、そのための情報収集設備について、現地状況を考慮したセンシング方法を提案し詳細設計を実施しました。
例えば、比較的安価にシステムを構築するためフリーフローETCやナンバープレート読取装置を応用したセンシングを検討し、休憩施設の規模や現地状況に応じてシステムを選定しています。
また、スマートインターチェンジではラウンドアバウトによる料金所構造であったため、標準的なスマートインターチェンジとは異なる車両管理を提案しています。
特に混雑の激しい小田原保全・サービスセンター管内においては、全線無死角で映像監視を行い、画像処理により異常事象の検出を行うためのCCTVシステムの提案を行った後に詳細設計を実施。
次に、そうしてセンシングした休憩施設の混雑情報を基に、利用者に最適な情報提供を行うための情報提供設備の詳細設計も実施しました。